
職業準備性ピラミッド

就職するにあたっては、前提として就職しその「継続」ができる状態になっていることがとても大切です。
就職活動を行っていくにあたっては、その前提を踏まえた上で準備を行っていくことがとても大事になってきます。
働き続けるためには、単にその職業におけるスキルを持っているだけではなく、その他にも様々なスキルが必要となります。
職業準備性ピラミッドとはそれらを表した図であり、「健康管理」「日常生活管理」「対人技能」「基本的労働習慣」「職業適性」など、5つの能力に分類されています。
これらの能力は下から順に身に付けている必要があり、下の階層の基礎が出来ていないと働き続けることは難しいとされています。
ルーツでもその5つのステップに沿って、就職しそれを継続することを目指していきます。
1) 健康管理 | ここでいう「健康管理」とは、日々の体調管理だけを指すのではなく、自分自身の疾患や障害についての特性など正しく理解していることやそれらをコントロールできる状態にあることを指します。 仕事をするにあたっては、突然休むことや体調にむらがあることなどは出来るだけ避けるようにすることが最低限の基本となります。 そのためには、自分自身が障害の理解を深め、それらを予防、コントロールする意識を持つことが大事になります。 ルーツでは、モニタリングを通して、睡眠習慣や食習慣の改善、ストレッチを行うなど、生活習慣を整えることから始めていきます。 |
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2) 日常生活管理 | 夜遅くに寝るなどの日常生活の乱れは疾患を再発し、それが仕事上で遅刻や欠勤などにつながり就労の継続が難しくなる要因ともなります。 仕事上のスキルを高めるだけでなく、良い睡眠をとることや休みの日にストレスを発散することなど、安定した日常生活を送ることも重要となってきます。 ルーツに通所することにより、日常生活を安定して送る習慣も身に付けていきます。 |
3) 対人技能 | 仕事では、組織に所属しても独立して仕事をしていても、必ず人と接して仕事をする必要があります。 苦手であっても仕事をする上では、お互いが気持ちよく仕事できるよう、スムーズに意思疎通ができるコミュニケーションスキルが求められます。 ルーツでは、コミュニケーションが苦手な人にはSSTなどで「自身の症状について、周りの人にどのように説明すればいいか?」など様々なシーンをテーマとしたワークを行っていき、円滑なコミュニケーションスキルを学んでいきます。 |
4) 基本的労働習慣 | 基本的労働習慣とは、挨拶や報連相、身だしなみや規則の遵守など基本的なビジネスマナーを指します。 ビジネスマナーは社会人として働く上で、身に付けておきたい知識であり、それらの経験や知識が不足している方には「ビジネスマナー講座」などの訓練を提供しています。 |
5) 職業適性 | 職業適性とは職務遂行に必要な技能となり、業務処理能力・作業速度・持続性・正確性・創意工夫等となります。 仕事に必要な能力は業務内容や会社ごとにも異なり、就労を目指すにあたっては、本人の希望だけではなく求められる能力なども見極めていかなくてはなりません。 ルーツでは、本人の希望なども聞きながら、その業務に必要な能力などを見極めていくサポートもさせていただきます。 |
就職活動の準備

職業準備性ピラミッドを進んでいき準備が出来てきたら、いよいよ就職に向けた準備に取り掛かります。
ここからは就職活動でしていくことを、一つ一つ具体的に説明いきます。
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自分を知る
・働くことについて整理する
自身が働くにあたって大事にしたい価値観や条件などを整理していきます。
・自己分析
自身の得意な事、苦手な事。やりたい事、やりたくない事を整理していきます。t - 2
仕事を知る
・職種研究
自己分析で知った自身の能力や価値観に照らし、希望職種を絞り込んでいきます。また、その職種のメリット・デメリットや必要なスキルもこの段階で調べておきます。
・業界研究
希望する業界の市場規模や動向も調べていきます。
・企業研究
職種研究・業界研究が済みましたら、様々な企業の経営理念や経営方針、扱っている商材や社風などを調べていき、自身に合う企業を見つけていきます。 - 3
対策する
・応募書類の作成
「履歴書」「職務経歴書」「障がいについての説明書(配慮事項やどういった症状があるかまたそれらに対する対処法などを記載したもの)」「送付状を作成する」
・志望動機、自己PRを考える
志望動機は「なぜその企業がいいのか?」、自己PRは「その企業で自身はどんなことで貢献できるか?」というように、企業ごとに変えていく必要がありますので、応募する企業について調べ、志望動機、自己PRを考えていきます。
・就活マナーを学ぶ
面接に適した服装を選ぶ、髪形を整える、時間には余裕を持って行動する、電話やメールでのマナーなど、就活に必要なマナーを学びます。
・適性検査や筆記試験対策
応募企業によって、適性検査やSPI試験などがある場合はそれらの対策をします。
・模擬面接
これまでの準備をしっかりと行ってきても、いざ面接本番となると緊張するものです。
模擬面接を行ない、想定外の質問が来ても慌てずに落ち着いて答えれるように練習しておきます。